「移動の自由と喜び」を空間に表現。MOBILIX HOLDINGS新オフィスにアートワークを導入
Task プロジェクトの課題
MOBILIX HOLDINGS株式会社は、「好きな時、好きなところへ、好きな人たちと、どこまでも行ける喜び!」を追求し、「より安全に、より安心に、より快適に!」進化するモビリティ体験を提供することを目指している。その想いを新オフィスにも体現し、スピード、モビリティ、コミュニケーションという新オフィスの核となるテーマをもとに、廊下、ワークスペース、CEO室それぞれの空間特性を活かした、訪れる人や社員にインスピレーションを与えるアートをどのように実現するかが課題であった。
Solution アートプレイスの提案
各空間にMOBILIX HOLDINGSの理念を体現する作品を展開した。新オフィスのメインストリートとなる廊下(Communication Street)にはHOLHYによるウォールアートを設置。黄金比の螺旋を基軸に、直線でモビリティのスピード感を、曲線と色彩でコミュニケーションと移動の楽しさを描き、歩くたびに発見と対話が生まれる空間を創出した。また制作過程を社員が見守り、完成までのプロセスが共有された。ワークスペースにはyasuo-rangeが描いた原画をもとに、プリザーブドフラワー企業と協力したグリーンアートを導入。自然素材による温かみと存在感を併せ持った作品が完成した。 CEO室におさめた鈴木康太による《EMERGE》シリーズでは、現実とバーチャルの境界を問い直すレリーフ作品に仕上げた。これらのアートワークが企業のビジョンを空間に刻み、働く人々に活力と新たな視点をもたらすことを願っている。
Works 作品
壁画アート|《Development》|Communication Street
コミュニケーションとスピードとモビリティを、手描き感のあるタッチで、躍動感のある構図として描く。直線的な線でモビリティ機動性、そしてスピード感ある、見た瞬間に元気になれるようなエントランスになり、会話も弾むような道になることをイメージして描いた。色味は、清潔感と品のあるようグレーベースとモビリクスホールディングスのロゴカラー、また空間と調和の取れた暖色系色を用いシネマティックな印象で仕上げた。
《Development》
2025
塗料、コーティング
H2,950×W5,000mm 程度
グリーンアート|《Communication, Speed》|執務室
モビリティの車輪や機構、流れる風景をイメージして、円と直線で抽象的に構成。
爽快なスピード感、生き生きとしたコミュニケーション、そしてわくわくするモビリティライフを連想させるよう、リズミカルに色・形を配置。グリーンを中心とした中に、気持ちの明るくなる鮮やかな色面が浮かんで見えるようなグリーンアートに。
《Communication, Speed》
2025
プリザーブドリーフ・フラワー、アクリル板、ゴム、フレームなど
約 H500×W1,500mm
制作 | 株式会社 大地農園
レリーフアート|《EMERGE_23》|CEO室
EMERGE シリーズでは、2 次元から 3 次元への移行がテーマである。
デジタル上のフラットな画面に構成されたイメージが、物質として立体化され、壁から「浮かび上がる」ような構成。これは、バーチャルな情報空間と現実との境界を問い直す試みである。
本作品は、絵巻物を想起させるような横長の構図を採用し、バグ表現を大和絵に見られる「霞」や「たなびき」のような様式に重ねて描写する。
背景は白を基調とし、壁面にあらわれた二次元的な境界から、バグを伴った松林図が立ち上がるように配置。伝統的な構成を引用しながらデジタルエラーとの融合を試みる。
《 EMERGE_23》
2025
パネルに木材、アクリル塗料、純銀箔
約 H740×W1,110mm
事業主 | MOBILIX HOLDINGS株式会社 |
所在地 | 東京都千代田区 |
設計デザイン | 株式会社イトーキ |
アーティスト | HOLHY, yasuo-range, 鈴木康太 |
制作 | 株式会社 大地農園(プリザーブドグリーン) |
撮影 | 木村雅章 |
ArtDirection | ArtPlace Inc. |