地域と病院をつなぎ、安らぎと希望をもたらすアートの力
山口大学医学部附属病院は、国立大学附属病院としては “2回目の再開発整備事業”に取り組み、「教育・研修」「研究開発・先進医療」「地域医療推進」「病院基盤強化」を基本戦略に掲げて整備を進めてきた。新病棟の建設完了後、既存施設の改修を含め11年間にわたり段階的に進められた。
アートプロジェクトでは、病院の理念である「一人ひとりの健康と安心の探求と実現」を体現する手段としてアートの導入が求められた。病気や治療に対する不安を和らげ、心身に安らぎと励まし、生きる活力をもたらすようなソフト面の支援とともに、大規模病院における複雑化した動線を、建築計画と連動したアートの配置によって視覚的・感覚的にわかりやすく導くことを重視した。メイン動線となるホスピタルリンクや外来廊下、クロスラウンジなど、空間のシークエンスにあわせてアートを効果的に配置し、患者さんやスタッフにとって利用しやすい環境づくりを計画した。
病院内には、19名のアーティストによる70点余りのアートワークを導入。本プロジェクトのテーマである「再生」「生きる力」「やすらぎ」をアーティストたちがそれぞれに解釈し、空間特性を活かしたアートワークを制作した。患者さんやご家族だけでなく医療従事者にとっても快適で働きやすい環境を目指し、スタッフエリアにもアートを配し、ウェルビーイングの向上を図った。
改修(外来エントランス / C棟)作品数 | 4点
詳細はこちら
2025年8月にはすべてのアートワークの設置が完了し、再開発整備完了後のグランドオープンセレモニーではアートワークガイドを配布するとともに、アートツアーが実施された。病院が本プロジェクトに込めた想いや、作品の背後にあるストーリーを地域の方々と共有する貴重な機会となった。また、本プロジェクトに関して院長へのインタビューを実施した。医療空間におけるアートの役割やアートが持つ力、人にやさしい医療空間づくりへの考え方、「再生(Regeneration)」に込めた思いなどが語られた。
アートワークガイドのダウンロードはこちら
病院長インタビューはこちら
Works 作品
| 事業主 | 国立大学法人山口大学医学部附属病院 |
| 所在地 | 山口県宇部市南小串1丁目1-1 |
| 設計デザイン | 山口大学施設環境部+株式会社 佐藤総合計画 |
| アーティスト | 渡邉良重, 永井友紀子, 石井栄一, 木下友梨香, 末永史尚, 平山悟, 鈴木初音, mole^3, 三浦光雅, 臼杵万理実, 保手濱拓, 土谷寛子, 吉田朱里, 難波瑞穂, ALIMO, 佐々木範子,早崎真奈美, 高橋美衣, 永松歩, |
| 撮影 | ArtPlace Inc.(旧タウンアート), 阿野太一, 谷 康弘, 表 恒匡 |
| 協力 | 山口情報芸術センター [YCAM], 山口大学写真部 |


